「きゃんでぃ亭」のKのブログ

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あらゆる歴史は、それが当代の証拠によって支持されない限りロマンスである。

あわむら赤光さんの「我が驍勇にふるえよ天地」の11巻を読んだ。

この巻で完結だとは思わなかったので、終わってしまってびっくり。

というか、なんか、こう、終わったのにすっきりしないというか、カタルシスがないというか、モヤモヤするというか……。

それは、Kのお気に入りキャラが結末まで保たずに戦線離脱したり、あと、メインだったはずのキャラがフェードアウトしてたりとか……。

それに、ここで終わるというのも。

まあ、このまま続けてたら何十巻になるかわからなかったし、ケリを付けるとしたらこの段階だと思うのですが。

ちょっと残念。

きっと、作者本人が疲れてきたり、飽きてきたりして、もう終わらせたかったんだろうなあ。

あとがきも、今出してる小説の宣伝だったし……。

にしても、11巻も付き合ってきた登場人物たち、特に、最初から出てたキャラの扱いがなあ……。

書いてて疲れたということが、付き合ってきた特に古いキャラたちにも飽きが来たということなんだろうかねえ。

後日談というか、後世の歴史家が記した当時の人物評みたいなのが最後に付いてるんだけど、ワリと最近登場したキャラは扱いがいい気がする。

でもって、せっかく主人公たちが作った帝国も3世代後に崩壊するとか書かれていて、まあ、歴史的にはそういうのが普通なんだと思うけど。

最後のキャラの扱いについても、後世から見たらしばしば本当に重要な人物は歴史に埋もれて、あとから来た人物に光が当たる、とかいう妙を書きたかったのかも知れないけど。

でも、11巻も続けてきて、読者として愛着のある世界観を最後そんなふうに投げられると、作者、よっぽどこの話に嫌気が差したとかかしらん、とか思ってしまいます。

K的な救いは、Kの好きなジュカがどうやらアランとくっつくことが出来たっぽいことを窺わせる記述があることか。

とはいえ、5年間たっぷり楽しませていただいたことは間違いないのです。

作者の人、どうも、ありがとうございました。

お疲れ様でした~。